「ハイク犬」がゆく

osamuharada2008-09-03

ぼくの最新作、絵本『ハイク犬』学研刊が出版されました!というお知らせ。 コレは幼稚園の年長さん(五、六歳)向けの絵本です。小学校へ上る前だから、まだ文字は習得していないけれど、すでに言葉はよく知っている年代に向けての絵本。  ぼくの専門はキャラクター屋なので、絵本を上梓するにあたっても、やはりキャラクターを想起することから始めます。子供たちに、何を伝える役目にしようか? 何が今の子供たちに必要か? というような事柄を考慮して、主人公をキャラクタライズしました。  昨今の児童教育では、小学校へ上ったら、もう英語を教えるような風潮があるので、これでは母国語であるはずの日本語が充分に咀嚼されないままに、外国語を強要しているんじゃないだろうか? これじゃクレオール語のように、悲しき植民地言語に日本語が成り下がっちゃうだろう。というような危惧を抱いていたので、日本語の美しさ、独自性、民族性を子供たちに伝えるという、大それた使命をキャラクターに持たせてやるぞ!ということにしたのです。そして思いついたのが、日本語の韻律「五七五」でした。原初的な、日本言葉のリズムの持つ快感を、子供のうちから体得すれば、外資系小学生にならずに、立派な日本の子供になるであろう!という希望です。かくしてキャラクター「ハイク犬」が五七五で一句を読みつつ、世界漫遊をするという絵本にあいなりました。文は、子供たちの語彙に通暁している、石津ちひろさんにお願いしました。
[rakuten:book:13032328:detail]