アメリカの皿

osamuharada2016-11-04

島の手づくりパン屋さんのパンが気にいったので、焼きたてをいつも買いにいっています。ナチュラルで旨いけれど、デカくて見た目が無骨なので、サンドウィッチを作ってもラフな感じに仕上がる。いつものロイヤルコペンやアラビアの皿では、ちょい不釣り合いだ。そこで、沖縄の古本&古着屋で見つけた MADE IN USA の皿に置いてみたら、これがピタリと合う、と思った。どうでもいい話ですが、アメリカ的な安っぽさというか、逆にダサい感じが男っぽくていい皿ではないか。
アメリカ中西部のサウスダコタ州にある、WALL DRUG というショッピングモール、そこのスーブニールの大皿。直径26cmで、チョコレート色の印判一色刷り。皿の真ん中にヒッチコック映画『北北西に進路を取れ』1959年のクライマックスシーンで有名になった、ラシュモア山が描かれている。観光名所となった、四人の大統領の巨大な顔の彫刻がある、あの山ですね。映画では、スタジオにつくられたラシュモア山のセット上で、ケーリー・グラントエヴァ・マリー・セイントが敵に追っかけられた手に汗にぎるシークエンス。ヒッチファンとしては、まずこの懐かしきラシュモア山が目にとまったので、つい買っちゃった皿でした。島のパンに使えるとは思わなかったな。皿の全体写真→http://osamuharada.tumblr.com/
野牛バッファローと、WALL DRUG の看板である原寸大恐竜ディノザウルスなんかも描かれている。あとで調べたら、ラシュモア山は、インディアンのスー族の聖地だった場所。それを白人たちが戦って取りあげたそうだ。バッファローは殺して毛皮にして売ったわけだし、西部劇も歴史を知ると身もフタもなくなっちゃう。何処の国でも同じことかもしれないな。皿にそこまで責任を問うても仕方ないので、もっぱら田舎パン皿としてラフに愛用しているところです。
9日追記 : 大統領選、やっぱり貧しき白人のサウスダコタ州はトランプ支持でした。ラシュモア山にあの顔を追加しなくちゃね。