ラ・メール

osamuharada2016-10-05

今週は、12月に発売予定の拙著『 ぼくの美術ノート』に添える、前書きと後書きを執筆中であります。ついでながら、初版『 ぼくの美術帖 』を読み返していたら、ラウル・デュフィについて書いてあるところに、シャンソン La Mer の歌詞の引用があり、つい懐かしくなって音源を聴きたくなりました。
といっても昔はレコードで聴いていたわけで、わざわざ探すのももどかしく、こういう時には YouTube が便利ですよね。すぐにジュリエット・グレコもダリダも歌う 、名曲 La Mer を聴くことができましたよ。そして久しぶりにデュフィの画集を引っ張り出してきて眺めながら、つい思い出アレコレにふけってしまいました。老いてもなお、いつでも「美術」に耽溺できることが嬉しいな。日常の瑣末事からはすぐ解放されちゃう。三十四年前の美術帖に、こう書いてありました。《 ぼくはシャンソンの La Mer を聞くと、いつもデュフィの描く北フランスの海岸を連想します。》とあり、多分自分で適当に訳したような気もする、詞の一節が添えてありました。


     海…
     明るい湾で踊っている
     銀色に輝いて
     ラ・メール
     雨の中、いろいろな表情をみせながら…



↑ 最近の歌手にも、いい感じで歌ってる人がいるもんだなと感心しました。カナダはモントリオール(フランス語圏)出身、1965年生まれ。ジャズ歌手のようです。今日も、原稿書きを楽しみ(苦しみ)ながら、時々 息ぬきに La Mer を口ずさんでは気分一新しているところです。
以前書いたデュフィのこと。→ [id:osamuharada:20070731] 上の図版(部分)↑と同じ「黒い貨物船」シリーズを描くデュフィの姿を、ブラッサイが撮影していました。