Google Earth で見る

osamuharada2016-07-21

ネットの発達で、むかしは考えられなかったものが簡単に見られる。Google Earth に島のアトリエの住所を入れてみたら、空中から眺めた景色が写っていた(この写真)。近寄ると、中庭に椰子の木がある白い小箱のようなものがアトリエなのです。周囲はどこまでも一面の樹木に覆われ、道路はすでに隠れて緑のトンネル状態です。これより北側は、山へとゆるい緑の傾斜が続き人はどこにも住んでいない。三十年も前から何も変わらぬ景色のはずだけれど、あらためて上から見せられると、我ながらもの凄い僻地にアトリエを建てたもんだなあと呆れてしまうね。これじゃ「偏屈」「厭世家」と呼ばれても返す言葉がない。島の人たちからも、よくあんな所にね、とビックリされる。ヤツガレは大自然に囲まれた「楽園」のように思っているのだが、フツーの人はそう考えてはくれないわけよね。H.D.ソローみたいに思われてるのなら、それはそれで嬉しいのだが。
三階の窓からの眺め。夏になってからはカラスザンショウの木の上部が黄色い花畑のようになり、日中はいろいろな蝶々がやってくる。優雅なクロアゲハ、黒に翡翠色が美しいアオスジアゲハ、紋付羽織のようなモンキアゲハ、黄色い虎模様のキアゲハ。各グループが交代で四六時中、木の花の蜜を吸いにやってくる。ウグイスは近くでよく鳴いているのだが「ホー・ホケキョ」ではなく、何故か「ホー・ホケホイッ!」と島の方言?で鳴くコが居付いている。昼風呂や昼寝のBGMにウグイスの美声は長閑でいいものです。リスも蝉も遠くで鳴いている。海に囲まれた島の朝晩は涼しく、昼は窓に簾をさげるだけでいい。クーラー嫌いのトシヨリですが、なんとか熱中症にならずに生き長らえています。島全体が見えるまでグーグル・アースを引き上げると、すぐにアトリエは緑の森の中に消えてしまった。